clock 2011. 6
2011.6.23
梅雨どきの谷

 降るやら降らぬやら厚い雲の下、横谷峡を歩いてきました。この時季は水量が多くて流れも元気いっぱい、至るところで白いしぶきになっています。「渓谷を観るなら今が一番だなあ」と思いました。画像は冬は右側の崖に氷瀑がかかる辺りです。剛毅と言うか欲が無いというか、この美しい滝にも名前がありません。「おれなら何と呼ぼうかな・・・」と佇んでいたら水の音がすごい。狭く深い谷の木の葉1枚1枚に反響して、ついには自分の身体の中からも「ゴーーー」と云う音がしているようでした。名前なんかどうでもいいや。
 早朝の1時間半、誰にも出会わない散歩でした。

2011.6.22
高原の牧歌

 夏至を祝って(?)、岡谷から塩尻峠を越えて『高ボッチ高原』に行ってきました。片道1時間ちょっとです。細い急坂を上って行くと珍しく数分ごとに対向車に会うので「なんでだろう?」と思ったら、レンゲツツジの季節だったのでした。諏訪盆地と松本平に挟まれて、ここは紛れなくテーブルランド。南北中央アルプス、富士山も八ヶ岳もみんな見渡せて、殊に北岳がよく見えます。諏訪湖が池みたいですね。
 「わたしゃ外山の日かげのワラビ 誰も折らぬでホダ(枯木)となる」と歌にも言うので、少し先の道端で今夜の分だけ折って帰りました。

2011.6.20
やぐらの上で昼めし

 ひと区切り付けて11時半、おにぎりを作って丈さんとふたりで麦草峠手前の日向木場(ひなたこば)に行きました。ここは京都のNINJAさんもお気に入り、『信州夕日百選』のひとつです。1時間ほど前、今年初めて『夏の日差し』を感じたのに、食べ始めたら雨が降り出しました。「そう来るだろうと思ってあずまやを選んだのさ」標高2000メートルの天気は油断ならないのです。ひっきりなしのウグイスの声に目を向けると天カラの新緑です。山麓のカラマツは植林ですが地元では天然のカラマツを格上の物として『テンカラ』と呼びます。節くれだった樹相は遠目にも簡単に区別が付きますが、やわらかな緑とはうらはら、末端の幼い枝まで頑固に節ごとに角度を変えていることにびっくり。今さら新発見です。

2011.6.17
今週はこれで

 先週末は横浜のフォトショップHさんご一行が貸し切りバスで来て下さいました。さすが美しい季節をご存知です。忙しくて(応援も4人来て)楽しくて、さて月曜日「何しようかな?」と始めたのが東のベランダの手すり新設工事です。古材にカンナをかけてホゾの加工(ノミを使う仕事は面白い)、そして組み立てて形になってきました。工事代は無料なのがうれしいね。手すりはそれほど必要とも思わなかったけれど、出来てくると「お、けっこう良いではないか?」、朝のコーヒーと日暮れのビールが一味良くなりそうな予感がします。柱の向うのオレンジの合羽は雨が降っても草取りの手が止まらなくなってしまった泰子さん。

2011.6.3
晴れて植え付け

 樹木で覆われているところが山だとしたら、里の始まりがウォールデンの『やまはた』です(庭の畑が『にわはた』)。暗い森の道から畑に出るたびに「ここに八ヶ岳尽きる」と劇的な気分になりますがドラマは何もありません。獣(こちらは主に鹿)害よけのネットの中で、今朝はサツマイモとズッキーニの苗を植え付けました。画像はジャガイモです。平地では花盛りでしょうか、こちらはようやく芽が出そろったところです。
 野良仕事って土ばかり見ている作業ですが、そのかわりふと顔をあげた時の風景の大きさと緑の美しさは強く感じられます。

2011.6.2
朝の10分間散歩

 昨日からの雨が止んで6時。テレビのニュースもバカバカしくて見る気がせず(いま『内閣不信任案提出』とか、何やってんだろ?)外に出ました。 棒道(ぼうみち、信玄の軍用道路)は若葉のトンネル、でもこの時季は歩く人もなく「すごい贅沢をしてるなあ・・・」と思います。突き当たりから眺める乙女滝は水量豊かに、早めにやってきた梅雨を歓迎しているみたい。数年前までは渓谷の奥遠く横谷観音展望台が見えていましたが、谷底のケヤキが育って今年はすっかり隠れてしまいました。10年以上前から「巨木だ」と思っていましたが、どこまで育つのでしょう。水も木も元気一杯の季節、また降り出した雨に濡れながら帰りました。

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